「重低音のBOSE」から「空間オーディオのBOSE」へ、その方向性が明確に転換しつつあると感じさせるのが、このQuietComfort Ultra Earbuds (第2世代) です。 まず、音質全体が飛躍的に向上しています。これまでのモデルでも中高音はそれなりにクリアでしたが、今回のモデルではその「綺麗さ」が格段に「しっかり」と感じられるようになりました。5万円を超えるような超高価格帯のモデルと比較すると一歩譲るかもしれませんが、4万円以下の価格帯においては十分に満足できる、いや、むしろ積極的に推奨できるレベルの音質を実現しています。 そして、このイヤホンの最大の特長とも言えるのが、新たなリスニング体験を提供する「イマーシブオーディオ」モードです。このモードをオンにすると、まるでホームシアターにいるかのような響き渡る音響空間が生まれ、音楽に圧倒的なライブ感を付与します。普段とは一味違う、没入感のあるサウンド体験を求める方には、まさにうってつけの機能と言えるでしょう。

BOSEが空間オーディオへと舵を切っていることは前述の通りですが、その一方で、やはり重低音のパワフルさも健在です。 前作QuietComfort Ultra Earbuds (第1世代)ではやや控えめになっていた低音域が、今回のQuietComfort Ultra Earbuds (第2世代)では見事に強い低音として復活しています。 しかし、これは前々作のQuietComfort Earbuds IIのように「がむしゃらにガンガン鳴る」ような低音ではありません。 むしろ、クリアになった中高音との相性を考慮しつつ、楽曲全体に躍動感を与えるような、しっかりと強い低音を提供してくれます。 イコライザーで低音寄りに設定すれば、まるでライブ会場で聴いているかのような響く重低音を堪能でき、低音好きの方にもきっと満足いただけるでしょう。 そして、この強めの低音が存在することで、ホームシアターのような空間オーディオの臨場感がさらに向上しているとも言えます。 全体のバランスを崩すことなく、楽曲に深みと迫力を与える進化したBOSEサウンドはかなりGood。