(iPhone AACコーデックで試聴) JBL Tour Pro 3の中高音性能は、ダイナミックドライバーにバランドアーマチュアが追加されたことにより前モデルのTour Pro 2から進化を遂げています。 例えば高音域のシンバルが格段にはっきりと聞こえるようになりました。 しかし、同価格帯の製品の中では、SENNHEISER MOMENTUM True Wireless 4やBowers & Wilkins Pi8、AVIOT TE-ZX1-PNK(ピヤホン7)などと比べると、高音の繊細さやクリアさには若干及ばない印象があります。 バランスドアーマチュアの採用によるものと考えられますが、解像度は高めで、音の広がりも結構あり、臨場感のあるサウンドです。 シンバルの音は非常に鋭く、ボーカルも伸びがあり、前作から心地よさがUP。 より高価な製品と比べると差はありますが、総合的に見るとJBL Tour Pro 3の中高音性能は、今までのJBLワイヤレスイヤホンの中でベストなのではないかと思います。

(iPhone AACコーデックで試聴) 低音性能は、前モデルのTour Pro 2からさほど大きな変化はありませんが、若干解像度がUpしたようにも感じられます。 また、前作から引き続き依然としてJBLらしい低音で、JBLのイヤホンに共通するライブ会場を思わせるような臨場感ある重低音が健在です。 バスドラムの音は良好で、力強い低音が滑らかに鳴り響きます。 スネアドラムもキレのある音で明瞭に聞き取れ、曲を一層リズミカルに演出させます。 ベースラインは前面に押し出されるように唸る感じの低音です。 ロック、ヒップホップ、ダンスミュージックなど、低音の存在感が重要な楽曲ジャンルに合いそうです。 また、イコライザーでさらに低音を強められ、とにかく鼓膜を揺らして欲しいという人にはおすすめ。(低音を強めると解像度は落ちます) 全体として低音性能は前モデルからの大きな進化はないものの、依然としてJBLブランドの特徴を色濃く反映しています。 迫力あるサウンドで、低音を重視するユーザーにとって魅力的な選択肢になりそうです。

ノイズキャンセリング性能は、前作のTour Pro 2よりも幾分改善されたかなという印象です。 この価格帯においては、同等クラスの他のワイヤレスイヤホンと比較すると、少しアドバンテージがあるように感じられます。 しかし、ノイズキャンセリングの頂点であるBOSEのイヤホンに比べると、まだ追い付いているとは言えない状況です。 ちなみに、風切り音が若干聞こえてしまっており、この高価格帯の設定を考えると、もう少しきっちりとカットされていて欲しかった部分もあります。 全体としては前作よりは効きが幾分UPされ、より一層Tour Pro 3が選択肢に入りそうです。