(iPhone AACコーデックで試聴) 1万円台のワイヤレスイヤホンとしては平均的又はやや下回るレベルだと思います。 音がこもる傾向は少ないものの、若干詰まった印象を受けます。 高音域ではシンバルの音が微かに聞こえる程度で、鮮明さにはやや欠けますが、音の広がりはそこそこあり、空間的な音場をやや感じられます。 ボーカルは平均的なレベルで、特別際立つ特徴はありません。 全体的な解像度は普通レベルで、細かな音の表現には限界がありますが、この価格帯で普段使いならば十分な性能だと思います。 しかし、イコライザーで "Clear" 設定にすることで、音の抜け感が向上し、全体的にクリアな音質になります。 これをデフォルト設定にすれば評価も★4.0ぐらいになるかもしれません。それほどいいなと思いました。 総じて、10,000円以内の普段使い用に探しているユーザーにとって、バランスの取れた中高音でよいかもしれません。

(iPhone AACコーデックで試聴) 全体的に低音が強く主張することはなく、イコライザーでBass設定にしても、大幅に低音が強くなることはありません。 このイヤホンは低音をガンガン鳴らすタイプではなく、むしろバランス重視の低音を目指しているように見受けられます。 ドラムスに関しては、スネアドラムとバスドラムの音が比較的良く聞こえ、リズム感はそれなりに期待出来ます。 一方、ベースラインの存在感は普通のレベルで、特に際立つことはありません。 総じて、Victor HA-A30T2の低音性能は、過剰に強調されることなく、全体的な音のバランスを重視したデザインになっています。 低音重視の音楽ジャンルよりも、幅広いジャンルを平均的に楽しみたいユーザーに適した手軽に使えるエントリーモデルではないでしょうか。

8,000円台の価格帯としては、やや物足りない印象があります。 同価格帯の競合製品と比較すると、効果がやや劣る点が気になります。 しかし、さすがVictorというポイントが1点あり、それは風切り音への対策です。 専用アプリでウインドカット機能をオンにすると、風切り音をかなりカットしてくれます。 基本的な機能は果たしていますが、同価格帯の製品との競争力という点ではやや弱さが感じられます。 ただし、風切り音対策という特定の面では優れており、満遍なくオールマイティーに使いたいユーザーの選択肢になるでしょう。